AIエンジニア
キーエンスの第一人者であるという自負を胸に、AI技術の最前線を走り続ける。
AIエンジニア
何 迪(He Di)
エンジニアとして輝きながら、 爆速で成長できる少人数開発。
日本の大学と大学院で、バイオについて学んでいた中国出身の何迪。現在はAIの最新技術を取り入れた商品開発に取り組むが、実は大学で学んだことを生かそうと、就職活動では化粧品や日用品関連のメーカーを志望していた。だが「化粧品や日用品といったBtoCのメーカーは、技術よりも広告やデザインが売上を左右する。もっと技術で勝負する分野の企業の方が、自分は技術者として輝けるんじゃないか」と考え、技術力の高さを強みとするメーカーを探している時にキーエンスと出会った。「キーエンスは少人数開発でしたし、説明会や面接を通じて技術力が高い社員が多いイメージを持ちました。『ここならエンジニアとして早く成長できる』」と考えて入社を決めました。

実際に入社してみると「まさにイメージ通りの職場でした」と何迪。誰が言ったかではなく、何を言ったかが重視される上下関係のないフラットな議論、声の大きさや立場に関係なく、良い意見が採用される合理性など。こうした社員の意識は働き方にも反映されている。「今は毎週1回、在宅勤務をしています。おおよそ月曜から木曜は実機操作やメンバとの相談をするべく出社し、金曜日は在宅勤務で学習データの分類や修正を行っています。もちろん自分で仕事のスケジュールを立てて、責任者には事前に予定を伝えています」。
唯一無二の商品を作り出す ワクワク感と誇りを胸に。
現在、何迪はAIエンジニアとして画像判別センサの画像処理アルゴリズムの新規開発を担当しており、最新AI技術をFA(Factory Automation)向けにアレンジしてセンサに搭載させるのが主な仕事となる。だが、学会や論文に登場した技術をそのまま商品に乗せれば完成するわけではない。より多くのFAの現場で汎用的に使えなければ商品は売れないし、加工品には傷や異物といった“検出したい違い”がある一方で、照明変化や切削油による画像の変化や違いといった“検出したくない違い”もある。どちらの“違い”か判別するのがAI技術で、ここで大切になるのが学習データだ。現場の画像を大量に集め、検出するかしないかを分類してAIに学ばせる必要がある。そこで何迪は、特定のキーワードをもとに集めた数百万枚の現場画像を分類して学習データとして学ばせた。これが今では商品性能の肝となっている。
さらに、検出するかしないかの判別ラインは当然クライアントごとに異なる。つまり、クライアントが自分たちの判別ラインに合わせて判断基準を調整する必要があるのだが、これもシンプルな操作とわずか1秒足らずの追加学習で判定基準を調整できるようにした。「ユーザーエクスペリエンス向上が、売上向上につながると確信していたから頑張れました」と何迪。
ここまで頑張れるのも、他社にはない機能や商品を作り上げられるほど技術の最先端を走っていると、日々実感しているから。しかも狙った検出性能が出せた時は、世の中になかった唯一無二の商品ができたと実感して嬉しくなるという。だから「世の中にないものを考えているせいか、お風呂に入っている時に突然アイデアが浮かんだりすることもあります。浮かんだ瞬間のワクワク感が楽しいですし、実装して販売促進担当にデモした時や、社員向けの勉強会で歓声が上がった時は大きな達成感が湧いてくるので、いつもその時のことを考えながら開発に取り組んでいます」。
近道どころか道すらない世界初の商品開発では、 集合知が新たな道を切り拓く。
「まだ世の中にないものを作り出すので解がわからない」と何迪自身も語るほど、アルゴリズム開発の仕事は難しい時もある。以前、画像処理の性能が思ったように向上せず、思いつく策を講じてもあまり良化しない時があった。この分野に関しては社内でも第一人者を自負するだけに、彼自身が無理と考えれば自社商品への搭載は難しいと思われた。しかし何迪は、周囲の人に対して積極的に相談やアドバイスを求め、それをヒントに性能向上を実現した。「自分が第一人者だと自負していますが相談できる人はいますし、誰かと議論する方が第三者の視点が入り、新しいアイデアのヒントになることも多い。経験上、チームというか多人数で考える方がトータルのアウトプットの質は向上すると思います」。
さまざまな知識を身につけることで、 自身の視野を広げ、仕事領域も広げたい。
AI・画像処理アルゴリズムのリーダを経て、ソフトリーダをめざして大規模ソフトのフレームワーク層作りにも挑戦している。「できる仕事の範囲をどんどん増やしたいので、新たな分野の知識を広げていきたいです。また、知識のみならず、オブジェクト指向によるソフト開発やアジャイル開発といった仕事の進め方にも挑戦したいですね」。

休日はスイッチを切り替え、アウトドアでリフレッシュするようにしている。「夏は登山、冬はスノボが趣味です。休暇もきちんと取得できるので、特に登山は予定を立てながら3,000m級の山に挑戦したいです」。
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