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About Diamond Tools
ダイヤモンド工具について



ダイヤモンド工具ってどんな工具?






ダイヤモンドは地球上で最も硬い物質の一つ。その特性を利用して、他の硬い物質を加工するために生まれたのがダイヤモンド工具です。大きく分けて、カンナのような「切削工具」とヤスリのような「研削工具」の2種類があります。
ダイヤモンド切削工具は、大きめのダイヤモンドの粒を鋭く尖らせて加工物を削る工具で、主に非鉄金属など比較的やわらかめの素材を鏡のように加工する時などに使われます。一方のダイヤモンド研削工具は、細かなダイヤモンドの粒である砥粒(とりゅう)をたくさん用いて加工物を削る工具で、主に硬く脆いものの加工に使用されます。







ダイヤモンド工具はどんなところで使われている?






スマートフォンのプラスチックレンズ、TVの画面や腕時計、自動車の部品、半導体ウェーハ、光ファイバー、コンタクトレンズ、家の外壁材など、ダイヤモンド工具は私たちの身の回りにある、様々な製品の製造現場で使われています。
中でも半導体ウェーハやHDDガラス基板は硬く脆い材質にもかかわらず極限まで薄く、また寸法・形状精度を高める必要があり、当社の高い技術が求められています。このほかにも、製品例については枚挙にいとまがありません。







ダイヤモンド工具はどうやって作るの?




切削工具の場合

まずはダイヤモンドを大まかな形状に成形します。その後、シャンク(柄の部分)にダイヤモンドを固定し、形を整えます。その次は最も重要なダイヤモンドに刃をつける工程。刃先にわずかな欠けも出ないよう拡大投影して細部までチェックしながら作業を行います。仕様通りの形状になったら完成です。




研削工具の場合

「焼結ボンド系」と「電着と呼ばれるメッキ系」で異なります。焼結ボンド系は、ダイヤモンド砥粒と結合剤を混ぜて型に入れ、台金(金属の円盤や軸)と一緒に高温で焼き固めます。この時、異物が混入しないよう扱いには細心の注意が必要です。その後、機械加工により仕上げ成形。最後に、切れ味を良くする加工(目出し)を行ったら完成です。
電着と呼ばれるメッキ系の場合は、まずは台金表面で砥粒領域の有無を区別するためのマスキングを行います。台金に電極をつけたら電着層にいれて通電し、砥粒を電着(メッキによる固着)します。化学反応を利用しているため、安定的な生産にはきめ細やかな管理が求められます。







どんなダイヤモンドを使っているの?






ダイヤモンド工具に使われるダイヤモンドは、長い年月をかけて天然で生成されたもの以外にも人工で製造されるものもあリます。一般的には天然のほうがより耐摩耗性に優れ、人工のほうが安価で製作できる特徴があります。天然・人工の違いの他、人工ダイヤモンドには単結晶・多結晶という種類もあり、当社ではそれぞれの特性を活かした使い分けをしています。











About Company
当社の特徴・強み



東京ダイヤモンド工具製作所の沿革は?






東京ダイヤモンド工具製作所の創業は1932年(昭和7年)。日本で2番目に古いダイヤモンド工具メーカーです。1933年に、硬さ試験機用の「ダイヤモンド圧子(研磨品)」の製造に日本で初めて成功。以来、長年にわたって様々な業界のモノづくりに貢献してきました。現在は仙台、東京、名古屋、大阪、福岡の5つの営業所を有し、業界トップシェアの製品も複数あります。また、シンガポールとタイに海外拠点を設けており、アジアを中心に世界各国に製品を供給しています。







東京ダイヤモンド工具製作所が選ばれる理由は?

当社の強みとして技術力と提案力、そして生産力の3つが挙げられます。




技術力

測定が困難なほどの高精度な製品をもつくれるナノレベルの加工技術をはじめ、当社の“匠の技”は業界内からも高く評価されています。近年では、産学プロジェクトへの参加を通して最新テクノロジーを活用した加工技術の開発に取り組むなど、常に技術力向上を目指しています。




提案力

お客様から寄せられるご要望や課題を解決に導く、柔軟で幅広い提案力が取引先各社より高い評価を獲得。製品ごとのエキスパートを中心に技術や知識を全社で共有し、これまで築いてきた豊富な知見と経験に基づき迅速で的確なソリューションを提供しています。




生産力

製品を製造するために必要な治具の設計や製造を自社で行っていることも特長の一つ。常時、最新鋭の設備・自動機を導入していることにより、安定した品質、安定した納期での製造体制を構築しています。また、特に高品質が求められる製品の砥粒にはAIを用いた品質管理にも着手しています。










About Business
当社が手がける事業の詳細





ダイヤモンド工具はどこで生産しているの?




国内に4ヶ所、タイに1ヶ所工場があります。「単結晶ダイヤモンド工具」と「圧子」は東京工場と長野工場。「ボンド系の研削工具」と「多結晶ダイヤモンド切削工具」は仙台工場。「メッキ系の研削工具」は仙台日の崎工場とタイ工場で生産しています。






製品はどんなお客様に販売しているの?




様々な製造業界(半導体、自動車・航空機部品、電気・電子機器、精密機器、機械、建材・耐火材、日用品など)をリードするメーカーや、その協力会社に製品を納めています。商社を通じて提案・販売するケースもありますが、その場合も新規開発品を製作する際には、エンドユーザーの技術者と直接打ち合わせを行うことが多くあります。







ダイヤモンド工具以外にも製造している製品はあるの?






当社は、素材を加工する切削工具・研削工具以外にも、ダイヤモンドの耐摩耗性を活かした「硬度計ダイヤモンド圧子」など耐摩耗製品の製造も手掛けています。また、ダイヤモンド工具は様々な材質の加工を可能にしますが、ダイヤモ ンドは高温になると鉄と反応する特性を持つため、鉄系の材料を加工する工具には向いていません。そこで使われるのが「cBN」と呼ばれる「立方晶窒化ホウ素 (cubic boron nitride)」を使用した工具です。この「cBN」を使用した工具の製造販売も行っています。更に、使用済み工具の修理や再生サービスを行い、環境負荷低減にも貢献しています。







これからの事業ビジョンは?






目指すのは、心豊かな社会に向かって、新しい価値を創造し続ける企業であること。そのためにも世の中の動きや最新テクノロジー、業界動向などを見極めつつ、新製品や新素材の加工において必要とされる新たな工具の開発や新たなビジネスの創出にも積極的にチャレンジしていく方針です。そして今後も、よりワールドワイドに事業基盤を拡大していきたいと考えています。