虎のつぶやき
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個人主義と集団主義~日本と欧米の違い~
2023/11/02(木) 09:37:00
まずわかっておくべきことは、個人主義と利己主義の違いです。
意外とここを理解せずに言葉を使っている方が多いように思われます。
利己主義は英語ではエゴイズムというように、要はわがまま、自分勝手、自己中心的な
考えのことです。
個人主義はまったく意味が違います。
一人一人はかけがえのない存在なのだから大切にしようという考えです。
自分も相手も大切にするのです。
「自分がこうしたいからするんだ」というのは利己主義です。
なぜならその発想の中に相手がいないからです。
上記を踏まえたうえで、個人主義の欧米と集団主義の日本の特性を理解していきましょう。
まず、欧米にはプライベートという価値観が古くからあります。
たとえ家族であれ個人の空間を侵害してはならないのです。
一人ずつ部屋があり、自主性を尊重します。
ここに一つ例をあげましょう。
学校のクラスを思い出してください。
みんなと違うことをするとクラスで浮くという状況になったと思います。
日本人にとっては苦痛でしょう。人と違うことには孤独が伴うからです。
しかし、欧米の人はあまり苦痛ではありません。
長くなるので、なぜかは次回とします。

デカルト二元論2
2023/10/26(木) 09:13:00
前回のつづきです。
感情を排除し、理性によって対象化して客体を観察するという
表現がやはり少しわかりずらそうですね。
理科の実験を思い出してください。
植物がどう育つか、酸素の中に火を入れるとよく燃えるなど。
そこには感情は必要ありません。観察によって得た客観的事実のみが
重要です。
中世までは神様がどういう教えをくれたかが大事ですが、近代は
そうではなく観察から得た事実が優先されます。
そしてこれが科学です。
その結果ヨーロッパでは科学技術の発展により産業革命が起き、
世界を席巻します。
しかし、問題もありました。イギリスでは公害や社会病理が蔓延し
町には子どもたちがあふれていました。
二酸化炭素が大量に排出され地球温暖化や環境汚染が各国で起きるようになりました。
科学の弊害が起きているのです。
この状況を超克できるか、世界の終焉を迎えるかは我々にかかっています。

次回予告 個人主義と集団主義~日本と欧米の違い
デカルト二元論~世俗化の過程~
2023/10/20(金) 09:12:00
本日は現在の科学の基本となるデカルト二元論(物心二元論とも言います)を
紹介します。
まずは中世のヨーロッパがどのような世界だったかを知るところから始めます。
一言でいうとWE LOVE THE GOD です。
キリスト教大好きな世界です。
この世のすべてはキリスト教的世界観で理解されていました。
ガリレオが地動説を唱えても宗教裁判で否定されるのです。
事実よりも宗教がとても大事だったのです。
しかし、色々と研究していく過程でおかしなことがたくさんあることに
気づくのです。
神が人間を作り、この世界を作ったのですから地球が宇宙の中心だとされていました。
にもかかわらず、天体観測をすると太陽の周りを地球が回っているのです。
コペルニクスの主張でようやく地動説が受け入れられました。
このように宗教を中心とした思想から脱却することを世俗化といいます。
では宗教の後は何を中心に世界と向き合うのか。
それがデカルト二元論です。

感情を排除し、理性によって対象化して客体を観察するのです。
難しい表現なので簡単な例を出します。
お付き合いしている相手がいるとします。
最近マンネリになってきました。
その時に出る「しばらく距離をおこう」がまさに対象化です。
つまり、今まで好きという感情が最優先されてきましたが、
距離を置いて恋人を客観的に観察してこれからも関係を続けていくか
考えることです。
こうすることで、相手を冷静に評価するのです。
中世では神様大好きな世の中でしたが、これからは距離を置こうとなったのです。

長くなりそうなので今回はここで一旦切り上げて続きは次回とします。
10/15(日)タイガーグループ総付け景品配布!!!
2023/10/04(水) 09:51:00

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国民国家~20世紀末の悲劇~
2023/09/29(金) 09:41:00
最近教養を深める内容ばかりになっておりますが、ご容赦ください。
本日は今を生きる上で知っておかねばならない内容にします。
国民国家が何かというと、英語のNationの訳語です。
辞書を引くと、国家、国民国家と書かれています。
この二つの言葉の意味の違いは何でしょう。
国家はそのままの意味です。国という意味ですね。
国民国家はさらに深い意味があります。

簡単に言うと一つの言語を使い、一つの民族で構成されている、一つの国家のことです。
これはよくあることですか?全くそうではありません。
ベネディクト・アンダーソンは「空想の共同体」と述べております。
例えば日本。一つの民族で構成された国家ですか?
北海道にはアイヌ民族がいます。沖縄には琉球王国がありました。
日本も多民族国家です。世界中に単一民族国家はごくわずかしかありません。
しかし、ヨーロッパでは一つの民族で国家は構成されるべきという考え方があります。
それがユーゴスラビアで悲劇を起こすことになります。

バルカン半島は昔から紛争の多い地域です。色んな民族が同じ国の中で
生活していることや、オスマン帝国やオーストリア=ハンガリー帝国の支配を受けてきた歴史もあるからです。
ユーゴスラビア社会主義連邦共和国のなかで大きな勢力を持っていたセルビアが、コソボを併合しようとします。連邦制の中で一つの自治州(国家)として独立していたコソボにとって、受け入れがたいものでありました。なぜなら国民国家であることを望むからです。そして起きたのが民族紛争なのですが、その実態があまりに悲惨なのです。
民族浄化という言葉をご存知でしょうか。
例えばAという民族とBという民族がいます。
AがBの男性を皆殺しにして、Bの女性にAとの間にできた子どもだけを
妊娠、出産させます。そうすれば、民族Bはいなくなる。
これが民族浄化です。考えるだけで恐ろしい、狂気を超えた狂気。
これが20世紀末のヨーロッパに実在した思想です。
言うまでもなく多くの犠牲者を出しました。

たかだか30年くらい前の話です。今は昔ではありません。
この事実を知る義務が我々にはあります。

次回予告
デカルト二元論~世俗化の過程~